グルテン関連疾患04

http://www.biomedcentral.com/1741-7015/10/13#sec2

Allergic reactions (onset: minutes to hours after gluten exposure)
アレルギー反応 (発症: グルテンに曝露して数分から数時間後)

Wheat allergy
小麦アレルギー




WA is defined as an adverse immunologic reaction to wheat proteins.
小麦アレルギーは、小麦のタンパク質への有害な免疫応答として定義される。

Depending on the route of allergen exposure and the underlying immunologic mechanisms, WA is classified into classic food allergy affecting the skin, gastrointestinal tract or respiratory tract; wheat-dependent, exercise-induced anaphylaxis (WDEIA); occupational asthma (baker's asthma) and rhinitis; and contact urticaria.
小麦アレルギーは古典的な食物アレルギーに分類される。
免疫学的メカニズムを基礎とし、アレルゲンに曝露する経路に依存しており、その影響は肌、消化管、気道に及ぶ。
具体的には、小麦依存運動誘発性アナフィラキシー(WDEIA)、職業性喘息(パン屋喘息)、職業性鼻炎、接触性蕁麻疹がある。

IgE antibodies play a central role in the pathogenesis of these diseases.
IgE抗体が、これらの疾患の病因において中心的な役割を演じる。



Epidemiology
疫学

※epidemiology: 疫学。ある特定の集団において疾患の分布や発症の因子について研究する学問

In a population-based birth cohort in Stockholm, the prevalence of sensitization to wheat in 2,336 four-year-old children was reported to be 4% [6,7], decreasing over time [8].
スウェーデンの首都ストックホルムでの一般住民を対象とした出生コホートにおいて、2336人の4歳児を調べた。
小麦に感作している率は4%であり、年を取るにつれて減少すると報告された。

※population-based birth cohort: 一般地域住民を対象とした出生コホート

※birth cohort: 出生年を同じくする人々の一群。cohort「群れ、仲間、同時出生集団、古代ローマの歩兵隊」

※over time: 時代を超えて、時間が経って、やがて

Another, longitudinal, study of 273 children from ages two to ten years reached contrary conclusions, showing that the prevalence of IgE to wheat progressively increased with age, from 2% to 9% [9].
もう一つの縦断的な研究は、2歳から10歳になるまで273人の子供を調べたもので、こちらでは逆の結論が出ている。
小麦へのIgE抗体が作られる率は、年齢とともに2%から9%へ累増することを示していた。

※longitudinal: 縦断的。長期間にわたる通時的研究。横断的との対比で使われる

In adults in the United States, a list-assisted random-digit-dial survey by the US Food and Drug Administration found a 0.4% prevalence of initially self-reported and later on doctor-diagnosed wheat and/or gluten allergy [10].
アメリカの成人においては、アメリカ食品医薬品局(FDA)による電話帳準拠・無作為ダイヤル法の調査が行われた。
自己申告の後に医者による診断で確定した、小麦とグルテンアレルギーのどちらかもしくは両方に罹患している者は、0.4%であった。

※list-assisted: 電話帳準拠法。電話帳から0123-456-7890のように実際に使われている番号を抜き出し、その下3桁を78xx(7800~7899)のようにリスト化する。完全にランダムな電話番号を生成するよりも有効な電話番号のリストを作成することが可能

※random-digit-dial(RDD): 無作為ダイヤル法。適当な番号に電話をかけること。digit「指、数字」

In a systematic review by Zuidmeer et al. [11], two population-based studies from the UK and one from Germany reported positive wheat challenge tests in children, with a prevalence as high as 0.5%.
ツァイトミアらによる系統的レビューでは、一般住民を対象としたイギリスとドイツの研究から、子供の小麦誘発試験では0.5%程度の罹患率であると報告した。

※positive: 陽性の、積極的な。positive wheat challenge test「積極的に小麦を投与することで症状が誘発されるかどうかを調べる試験」

In adults, the prevalence of sensitization to wheat (assessed by IgE) was higher (> 3% in several studies) than perceived (< 1%).
大人では、小麦への感作率(IgEによる評価)は、認知されている(1%未満)よりも実際には高い(複数の研究で3%以上)。

With respect to heritability, an ongoing family-based food allergy cohort study in the USA revealed that the estimated heritability of food-specific IgE was statistically significant for all nine tested food allergens, including wheat [12].
アメリカにおいて進行中の、遺伝力に関する家族主体の食物アレルギーコホート研究によれば、推定される食物特異的IgEの遺伝力は、小麦を含む9つのテストされた食物アレルゲンで全て統計的に有意であることが明らかになった。
(小麦など食品に特異的なIgEの作られやすさは遺伝的な要因が関与していることが統計的に証明された)

※heritability: 遺伝率、遺伝力。血圧や身長など個体が表現する形質は多数の遺伝子や環境要因などによって決定されるが、そのうちどの程度までが遺伝的な要因であるかを表す統計的用語


Clinical presentations
臨床像

※clinical presentations: 臨床症状、臨床像。病気のもつ医学的な特徴。clinical manifestation [picture/symtom/feature]とも

Much of the research on adverse allergic reactions to wheat has focused on respiratory allergy (baker's asthma), which is one of the most prevalent occupational allergies in many countries.
小麦に対する有害なアレルギー反応についての調査の多くは、呼吸器のアレルギーに焦点を当ててきた(例えばパン屋喘息)。
呼吸器アレルギーは多くの国で、最も一般的な職業アレルギーの一つである。

Dietary allergy to wheat, which in its extreme form may lead to anaphylaxis and death, is probably less widespread in the general population.
小麦に対する食事性アレルギーは、極端な場合はアナフィラキシーおよび死につながるかもしれないが、おそらく一般住民にはそれほど多くないだろう。

※anaphylaxis: アナフィラキシー。アレルゲンに接触してすぐに起きるIgEを介した症状。蕁麻疹、吐き気、血圧低下、不整脈、浮腫による呼吸困難など

The proteins that are responsible for a dietary allergy in wheat are also less clearly defined than those contributing to baker's asthma, but recent studies indicate that there are intriguing similarities and differences between the two conditions.
小麦の食事性アレルギーとパン屋喘息、どちらも原因となるタンパク質は明確に定まってはいないが、最近の研究によれば二つの症状の間には興味深い類似性と違いがあることが示されている。
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by travelair4000ext | 2012-12-10 11:32 | 翻訳  

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