にきびが必ず治る薬11

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3219165/#__sec9title

NGAL and IGFBP-3.
NGALとIGFBP-3




Isotretinoin treatment of acne patients significantly upregulated the expression of neutrophil gelatinase-associated lipocalin (NGAL), which has been identified as an inducer of isotretinoin-mediated sebocyte apoptosis.85
にきび患者をイソトレチノインで治療すると、好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン (NGAL) の発現が著しく促進される。
NGALは、イソトレチノインによる皮脂細胞アポトーシス誘発因子として決定されている。

※neutrophil gelatinase-associated lipocalin (NGAL): 好中球ゼラチナーゼ関連リポカリン。活性化した好中球の分泌顆粒内ゼラチナーゼB (MMP9) と結合しているタンパク質として単離された
TLRの刺激によって分泌が増加し、細菌の産生する鉄輸送体シデロフォア (siderophore) と結合して鉄イオンを隔離するが、鉄イオンの供与体としても働く。腎不全 (特に敗血症時) でも上昇し、乳癌の遊走能とも関連する。リポカリン2とも

lipocalin: リポカリン。8本鎖の逆平行βバレルで構成される分泌タンパク質で、ステロイドやレチノイドなどの疎水性小分子を運搬する


※gelatinase: ゼラチナーゼ。線維芽細胞にはゼラチナーゼA (MMP2) が、多核白血球 (好中球) や単球にはゼラチナーゼB (MMP9) が発現し、腫瘍の浸潤や転移にも関与していると考えられている。ゼラチナーゼは酵素活性部位に亜鉛イオンをもち、ゼラチンやIV型基底膜コラーゲンを分解する

However, other NGAL-independent mediators of apoptosis could not be excluded.
しかし、NGALに依存しない他のアポトーシスメディエーターが、可能性から除外されたわけではない。

※mediator: メディエーター、伝達物質、仲介者

Both isotretinoin and ATRA increased the expression of NGAL in SEB-1 sebocytes ten-fold and seven-fold, respectively.85
イソトレチノインとATRAはどちらも、SEB-1皮脂細胞においてNGALの発現を増加させる (イソトレチノインは10倍、ATRAは7倍)。

This similar range of NGAL expression allows the conclusion that NGAL-mediated apoptosis is not a specific mechanism of isotretinoin-induced sebocyte apoptosis.
この同じようなNGAL発現量の幅から考えて、NGALによるアポトーシスは、イソトレチノインによる皮脂細胞アポトーシス特異的なメカニズムではないと言えるだろう。

※specific mechanism of isotretinoin-induced sebocyte apoptosis: The ability of isotretinoin to induce sebocyte apoptosis was not recapitulated by alitretinoin or ATRA. 「イソトレチノインの皮脂細胞をアポトーシスさせる能力は、アリトレチノインやATRAでは再現されなかった」



Remarkably, a 3.43-fold increased expression of IGF binding protein-3 (IGFBP-3) during isotretinoin treatment was exclusively observed in sebocytes but not in whole skin.85
注目すべきことに、イソトレチノインによる治療中、IGF結合タンパク質-3 (IGFBP-3) の発現が皮脂細胞でのみ3.43倍に増加していたのが観察されたが、肌全体では増加しなかった。

IGFBP-3: IGF-1と結合するタンパク質、IGFBPの一つ。血液中IGF-1の80%はIGFBP-3と結合している

The expression of IGFBP-3 has been shown to be retinoid responsive.
IGFBP-3の発現は、レチノイドへの応答であることが示されている。

For instance, IGFBP-3 is upregulated by ATRA in human dermal papilla cells.40
例えば、ヒト真皮の乳頭細胞ではATRAによってIGFBP-3の発現が促進される。

IGFBP-3 is a peculiar IGF-1 binding protein, which translocates into the nucleus and interferes with RAR/RXR leading to changes of receptor transactivation.86,87
IGFBP-3はIGF-1に結合する特殊なタンパク質である。
それは核内へと移動してRAR / RXRに干渉し、結果として受容体のトランス活性化を変化させる。

※transactivation: トランス活性化。タンパク質による遺伝子発現の活性化、または、タンパク質同士による活性化

Nuclear IGFBP-3 is a potent inducer of apoptosis.86
核内のIGFBP-3はアポトーシスの強力な誘発因子である。

Intriguingly, IGFBP-3 is a known FoxO target gene.15
興味深いことに、IGFBP-3はFoxOの標的遺伝子として知られる。

In prostate cancer cells IGFBP-3 enhanced RXR response element and inhibited RARE signaling.
前立腺がん細胞において、IGFBP-3はRXR応答配列を促進したが、レチノイン酸応答配列シグナルを阻害した。

※RXR (retinoid X receptor): レチノイドX受容体

※RARE (retinoic acid response element): レチノイン酸応答配列

Thus, RXRα-IGFBP-3 interaction leads to modulation of the transcriptional activity of RXRα which is essential for mediating the effects of IGFBP-3 on apoptosis.86
このように、RXRαとIGFBP-3の相互作用は、RXRαの転写活性を調整するという結果をもたらす。
これはIGFBP-3によってアポトーシスに至るためには必須である。

There might be a common unifying mechanisms of NGAL- and IGFBP-3-mediated sebocyte apoptosis.
NGALとIGFBP-3による皮脂細胞アポトーシスには、おそらく共通で統一的なメカニズムが存在する。

The promoter region of the LCN2 gene contains consensus sequences for binding both RAR- and RXR.85
LCN2 (NGAL) 遺伝子のプロモーター領域には、RARとRXRのどちらでも結合できるコンセンサス配列が含まれている。

FoxO-mediated upregulation of IGFBP-3 may interact with RXR on the LCN2 promoter thus activating the expression of NGAL.
FoxOによるIGFBP-3の発現促進は、LCN2プロモーター上でRXRと相互作用する可能性があり、ゆえにNGALの発現を活性化する。

※レチノイド→FoxO発現→IGFBP-3が発現, 核へ移行してRXR応答配列を促進, RXRαの転写活性を調節→LCN2(NGAL)プロモーターにRXRが結合してNGAL発現が活性化→アポトーシス

This proposed FoxO/IGFBP-3-mediated gene regulatory mechanism of apoptosis would perfectly fit into FoxOs' biological role as inducers of apoptosis, metabolic rest (transcription factor of starvation) and activator of innate immunity associated with increased expression of antimicrobial peptides like defensin-β1.88
このようなFoxO / IGFBP-3によるアポトーシス遺伝子調節のメカニズムが提案されており、これは完全にFoxOの生物学的な役割 (アポトーシス誘発因子) と適合する。
FoxOはアポトーシス誘導以外にも、代謝の停止 (飢餓状態での転写因子) や、自然免疫の活性化因子 (ディフェンシン-β1のような抗菌ペプチドの発現増加と関連) としても働くが、それらとも適合している。

※fit into: 適合する、入る。はめ込む

Both antimicrobial peptides and NGAL function as effectors of innate immunity against microbial pathogens.85,88
抗菌ペプチドおよびNGALは、どちらも病原微生物に対する自然免疫の担い手として働く。

Is is thus not surprising that the expression of defensin-β1 is upregulated by FoxO as well as isotretinoin treatment.85,88
したがって、ディフェンシン-β1の発現が、イソトレチノインと同様にFoxOによって促進されるのは驚くことではない。

Isotretinoin-induced FoxO-activation of the IGFBP-3 promoter might be the underlying cause of isotretinoin-induced sebocyte apoptosis by nuclear IGFBP-3 overexpression.
イソトレチノインがFoxOを誘導してIGFBP-3プロモーターを活性化することは、おそらくイソトレチノインによって核内IGFBP-3が過剰発現して皮脂細胞がアポトーシスすることの根本的な原因である。

IGFBP-3/RXRα-mediated apoptosis as well as FoxO1-mediated downregulation of the AR transcriptional activity, PPARγ function and SREBP-1c promoter activity all together could thus contribute to the sebum-suppressive and apoptotic effect of isotretinoin treatment.
IGFBP-3 / RXRαによるアポトーシスは、このようにしてイソトレチノイン治療の皮脂抑制効果とアポトーシス効果に寄与している。
FoxO1によるAR転写活性の抑制、PPARγ機能の抑制、SREBP-1cプロモーター活性の抑制も、全て同様である。



Isotretinoin-induced nuclear overexpression of FoxO1 and IGFBP-3 might also mediate the anti-comedogenic effects of isotretinoin as upregulated IGFBP-3 suppresses proliferation of transient amplifying keratinocytes.89
イソトレチノインによる核内のFoxO1とIGFBP-3過剰発現はまた、イソトレチノインのにきび発生をおさえる効果も仲介している。
なぜなら、発現が促進されたIGFBP-3は、角化細胞TA細胞の増殖を抑制するからである。

※transient amplifying keratinocytes: TA角化細胞。89では角化細胞を3つのサブタイプに分類して分析している (角化細胞幹細胞、角化細胞transient amplifying細胞、有糸分裂後分化角化細胞)。
transient (一過性) amplifying (増幅) cell は日本語では特に訳さずTA細胞と呼び、幹細胞から一段階分化が進んだ状態とされる。組織において盛んに増殖するのは幹細胞ではなくTA細胞である

Comedo formation results from increased proliferation and retention of infundibular keratinocytes.90
にきびの形成は、毛漏斗角化細胞の増殖の促進と、その鬱滞の結果である。

※infundibulum: 漏斗




The antiproliferative activity of nuclear IGFBP-3 has also been confirmed in myeloid leukemia cells, while IGFBP-3 enhances signaling through RXR/RXR homodimers, it blunts signaling by activated RAR/RXR heterodimers.91
核内のIGFBP-3による増殖抑制機能は骨髄性白血病でも確かめられている。
IGFBP-3はRXR / RXRホモ二量体によるシグナルを促進する一方で、活性化されたRAR / RXRヘテロ二量体によるシグナルを弱める。

In human breast cancer, ATRA mediated IGFBP-3-promoted apoptosis by enhancing the activity of RXRα.92
ヒト乳癌において、ATRAはRXRαの活性を促進することで、IGFBP-3により促進されるアポトーシスを仲介する。

Thus, FoxO-mediated antiproliferative and apoptosis-inducing effects may explain the chemopreventive activity of isotretinoin in certain types of cancers.
このように、FoxOの増殖抑制的でアポトーシス誘導的な効果は、イソトレチノインが特定のタイプの癌を予防する活性があることの説明になるだろう。
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by travelair4000ext | 2013-06-20 10:16 | 翻訳  

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