にきびが必ず治る薬14

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3219165/#__sec12title

Sox9, FoxO and β-catenin.
Sox9、FoxOとβ-カテニン




The earliest known signal necessary for sebaceous gland development is the transcription factor Sox9.113
皮脂腺の発達に必要なシグナルで最も早くから知られていたのは、転写因子のSox9である。

Sox9 (SRY-related HMG box9): Sox転写因子ファミリーの一つ。「HMGボックス」というDNA結合領域をもつ

※SRY (sex-determining region Y): 性決定領域Y。SRYの発現は、Sox9/FGF9シグナルを経て胎児の未分化な生殖腺を精巣に分化するよう決定する。「HMGボックス」をもつ

The Sox family of transcription factors has emerged as modulators of canonical Wnt/β-catenin signaling in development and diverse disease contexts, recently reviewed elsewhere.114
最近別の場所でレビューされたように、転写因子のSoxファミリーは、身体の発達や様々な疾患の背後で古典的Wnt/β-カテニンシグナルを調整する因子であることが分かってきた。

Sox physically interact with β-catenin and modulate the transcription of Wnt-target genes.114
Soxは物理的にβ-カテニンと相互作用し、Wntが標的とする遺伝子の転写を調整する。

On the other hand, Wnt signaling also regulates Sox expression resulting in feedback regulatory loops that fine tune cellular responses to β-catenin/Tcf activity.114
一方で、WntシグナルはSoxの発現を調整もしており、その結果「フィードバック調整ループ」になる。
それはβ-カテニン/Tcfシグナルの活性に対する細胞の応答を微調整する

※feedback regulatory loops: Wntシグナルはβ-カテニンとして核内に伝わるが、同時にWntシグナルはSoxの発現を調節し、Soxはβ-カテニンをTcfと競合する。結果として、Wnt/TcfシグナルはSoxにより調整されるというループを形成する。114内の以下の図を参照

Sox9 in mouse intestinal epithelium requires Wnt signaling, but Sox9 then locally attenuates Wnt-target gene expression.115,116
マウスの小腸上皮においてSox9はWntシグナルを必要とするが、Sox9はその後すぐにWntが標的とする遺伝子の発現を弱める。

These observations clearly demonstrate, that β-catenin maintains a molecular cross-talk with other transcription factors, especially in early steps of stem cell regulation.
これらの観察から、β-カテニンは他の転写因子との分子間クロストークを維持しており、それは特に幹細胞の調節の初期においてであることが明らかになっている。



FoxO transcription factors not only interact with c-myc signaling but also interact with β-catenin signaling and may be a modulating element between c-myc-driven sebocyte proliferation and Wnt/β-catenin-regulated sebaceous gland morphogenesis.
FoxO転写因子はc-mycシグナルと相互作用するだけでなく、β-カテニンシグナルとも相互作用する。
FoxOは、c-mycによる皮脂細胞の増殖と、Wnt/βカテニンにより調節される皮脂腺の形態形成、その両者の間を調整する要素なのかもしれない。

Blocking canonical Wnt signalling during skin development by expression of a dominant negative mutant transcription factor Lef1 (ΔNLef1) results in transdifferentiation of hair follicle keratinocytes into mature sebocytes.117,118
肌の形成中に、ドミナントネガティブ変異体である転写因子Lef1 (ΔNLef1) 発現により古典的Wntシグナルを妨害すると、結果として毛包角化細胞から成熟皮脂細胞への分化転換が起きる。

※transdifferentiation: 分化転換。既に分化した細胞が別の形質をもつ細胞へ変化すること

※dominant negative mutant: ドミナントネガティブ変異体。野生型 (wild type) の働きを阻害する変異 (mutation)。dominant 「優性」

A high proportion of human sebaceous adenomas and sebaceomas exhibit double nucleotide mutations within the β-catenin binding domain of the lef1 gene.
ヒト脂腺腺腫および脂腺腫の大部分は、lef1遺伝子のβ-カテニンが結合するドメイン内に二重ヌクレオチド変異を示す。

※sebaceous adenoma: 脂腺腺腫。分化した成熟脂腺から構成される良性腫瘍

※sebaceoma: 脂腺腫。未分化な細胞がみられる多結節性病変で、しばしば脂腺管への分化が目立つ

※sebaceous carcinoma: 脂腺癌。周囲との境界、核分裂像などから悪性と判断する

These mutations within the NH2 terminus of Lef1 prevent β-catenin binding and inhibit expression of β-catenin target genes.119
Lef1のN末端内に起きるこれらの変異はβ-カテニンの結合を阻害し、β-カテニン標的遺伝子の発現を抑制する。

Transgenic mice expressing N-terminally deleted ΔNLef1 in the skin develop spontaneous sebaceous tumours.118
N末端を消去してβ-カテニンが結合できないようにしたΔNLef1を肌において発現するトランスジェニックマウスでは、突発性の脂腺腫瘍を発症した。

※spontaneous: 自発の、突発性の。はっきりした原因がなく自然に起こること



Suppression in Wnt/β-catenin signaling activity by overexpression of Smad7 with accelerated cytoplasmic β-catenin degradation resulted in increased sebaceous gland morphogenesis and increased sebocyte differentiation.120
Smad7の過剰発現により細胞質β-カテニンの分解を促進させてWnt/β-カテニンシグナル活性を抑制すると、皮脂腺の形態形成は増加し、皮脂細胞の分化は増加するという結果になった。

Smad7: TGF-βファミリーのシグナルをR-Smadと競合することで抑制するSmad分子 (I-Smad) 。TGFβシグナル経路により誘導され、ネガティブフィードバックループを形成する
[Smad7@NCBI]

Smad: TGF-βファミリーのシグナルを核に伝える分子。II型受容体によって活性化されたI型受容体にR-Smadが結合したのち、Co-Smadと三量体を形成して核へ移行する。名称の由来は、線虫のSma (small body size) と、ショウジョウバエのMad (Mothers against decapentaplegic) のホモログであることから
[TGF-beta signal@KEGG]

120では「マウスのケラチノサイトに誘導されたSmad7は、β-カテニンに結合して複合体を形成し、E3ユビキチンリガーゼとSmurf2をリクルートしてβ-カテニンを分解させた」と報告している

Sebaceous gland hyperplasia observed in aged UV-exposed skin exhibits upregulation of Smad7 expression,121 which is associated with reduced β-catenin levels.120
加齢により紫外線に暴露している肌において観察される皮脂腺の過形成は、Smad7発現の上昇を示し、それはβ-カテニン濃度の減少と相関している。



Thus, there is good evidence that suppression of Wnt/β-catenin signaling promotes sebocyte differention.
このように、Wnt/β-カテニンシグナルの抑制は、皮脂細胞の分化を促進するという十分なエビデンスが存在する。

c-myc is reported to be a direct target gene of canonical Wnt/β-catenin signaling and to act downstram of β-catenin.97,98
c-mycは古典的Wnt/β-カテニンシグナルの直接の標的遺伝子であり、β-カテニンの下流で機能すると報告されている。

Therefore, it should be expected that downregulation of β-catenin would suppress c-myc as well.
したがって、β-カテニンの抑制的な調節は、c-mycも抑制するだろうと予想される。

However, it is surprising that activation of c-myc in mouse skin enhanced sebaceous gland morphogenesis,94,95 and induced a sebocyte cell fate even within the interfollicular epidermis.96
しかし驚くべきことに、マウスの肌でのc-mycの活性化は皮脂腺の形態形成を促進し、毛包間表皮内ですら皮脂細胞の運命を誘導した。

c-myc and β-catenin exert thus opposing effects on sebocyte differentiation.
c-mycとβ-カテニンは、皮脂細胞の分化に対して正反対の効果を発揮する。

Analysis of transgenic mice with simultaneous activation of c-myc and β-catenin revealed this mutual antagonism: c-myc blocked β-catenin-mediated formation of ectopic hair follicles and β-catenin reduced c-mycstimulated sebocyte differentiation.99
c-mycとβ-カテニンを同時に活性化したトランスジェニックマウスの分析では「相互拮抗作用」が明らかになった。
つまり、β-カテニンによる異所性毛包の形成をc-mycは阻害し、c-mycの刺激による皮脂細胞の分化をβ-カテニンは減少させた。

※ectopic: 異所性。正常でない位置に起こる






※つまり、皮脂細胞の分化に必要な因子は、
 ・Sox9
 ・c-Mycの促進
 ・Wnt/β-カテニンの抑制
と判明しているが、c-MycはWnt/β-カテニンの下流とされていて混乱があるだろうとしている。

別のReviewでは、Sox9は胎児期の、Wntは生後の皮脂腺幹細胞 (Sebaceous Gland Stem Cell) までの分化に必要で、そこからの皮脂細胞の成熟にBlimp1、c-Myc、Hedghhog、AR、PPARγなどが必要だという
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1084952112001516






※こちらでは、Myc、AR、PPARγ、FASN、Blimp1

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by travelair4000ext | 2013-07-03 12:08 | 翻訳  

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