にきびが必ず治る薬19

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3219165/#__sec18title

FoxOs and metalloproteinases.
FoxOとメタロプロテアーゼ




Isotretinoin is known to inhibit scarring in acne and affects dermal tissue remodeling.
イソトレチノインはにきびで傷跡が残ることを防ぎ、皮膚組織の再形成に影響することが知られている。

NFκB and activator protein-1 are activated in acne lesions with consequent elevated expression of inflammatory cytokines and matrix degrading metalloproteinases (MMPs).
NFκBとAP-1はにきびの病巣部で活性化され、その結果として炎症性サイトカインおよびマトリックス分解メタロプロテアーゼ (MMP) の発現が上昇する。

activator protein-1 (AP-1): アクチベータータンパク質1。c-Junやc-Fosなどからなる二量体で、TGAGTCAエンハンサー配列に結合して分化・増殖・アポトーシスを制御する

※matrix metalloproteinases: マトリックスメタロプロテアーゼ。触媒部位に亜鉛などの金属イオンを必要とする (metallo-) プロテアーゼ

※elevated expression of inflammatory cytokines: にきび病巣部ではIL-8のmRNAが約3000倍に増加する

These elevated gene products have been shown to be molecular mediators of inflammation and collagen degradation in acne lesions in vivo.138
これらの増加した遺伝子産物は、にきび病巣部の炎症およびコラーゲン分解に関与する分子メディエーターであることがin vivoで示されている。

Sebum contains proMMP-9, which was decreased following per os or topical treatment with isotretinoin in parallel to the clinical improvement of acne.
皮脂にはMMP-9前駆体が含まれているが、この前駆体はイソトレチノイン経口投与もしくは局所投与ののち、臨床的なにきび改善と並行して減少した。

Sebum also contains MMP-1, MMP-13, tissue inhibitor of metalloproteinase-1 (TIMP-1) and TIMP-2, but only MMP-13 was decreased following treatment with isotretinoin.
皮脂にはMMP-1とMMP-13、そして メタロプロテアーゼ組織阻害物質 (TIMP) の1と2もまた含まれるが、イソトレチノインでの治療後はMMP-13だけが減少した。

The origin of MMPs and TIMPs in sebum is attributed to keratinocytes and sebocytes, since HaCaT keratinocytes in culture secrete proMMP-2, proMMP-9, MMP-1, MMP-13, TIMP-1 and TIMP-2.
皮脂のMMPとTIMPの元は、角化細胞と皮脂細胞に由来する。
なぜなら、培養中のHaCaT角化細胞は、MMP-2前駆体、MMP-9前駆体、MMP-1、MMP-13、TIMP-1、TIMP-2を分泌するからである。

SZ95 sebocytes in culture secreted proMMP-2 and proMMP-9.
そして、培養中のSZ95皮脂細胞は、MMP-2前駆体とMMP-9前駆体を分泌する。

Isotretinoin inhibited the arachidonic acid-induced secretion and mRNA expression of proMMP-2 and -9 in both cell types and of MMP-13 in HaCaT keratinocytes.139
アラキドン酸は、これらMMPの分泌およびmRNAの発現を引き起こす。
イソトレチノインは、MMP-2前駆体とMMP-9前駆体をHeCaT角化細胞とSZ95皮脂細胞の両方で、MMP-13をHaCaT角化細胞で、それぞれ阻害した。

※arachidonic acid-induced: 139参照。
「アラキドン酸は炎症性の必須脂肪酸であるが、皮脂の脂肪合成も誘導すると報告されており、おそらくにきびの病因にも関与すると報告されている。」
「アラキドン酸の添加により、HaCaT角化細胞では、MMP-9は45%、MMP-2は30%、分泌が増加した。SZ95皮脂細胞では、MMP-9は300%、MMP-2は25%、それぞれ増加した。」
「アラキドン酸のMMPとTIMP発現への関与はいくつかの細胞タイプと組織でも報告されており、例えばアテローム性硬化症プラーク、滑膜細胞、腎尿細管細胞、頭蓋冠および骨髄細胞である。」







Thus, there is evidence for the influence of isotretinoin on the regulation of certain MMPs, however there is little information on its regulatory role at the level of gene transcription.
このように、いくつかのMMPの調節に対してイソトレチノインが影響を及ぼすというエビデンスが存在する。
しかし、その遺伝子転写レベルでの調整的な役割に関する情報はほとんどない。

The question arises whether FoxOs may regulate the promoter activity of certain MMPs?
ここで生じる疑問は、FoxOはMMPのプロモーター活性を調整しているのだろうか、ということである。

Interestingly, Tanaka et al. recently investigated the effect of UV-induced changes in FoxO1a expression and the roles of FoxO1a in the regulation of collagen synthesis and MMP expression in human dermal fibroblasts.140
興味深いことに、Tanakaらは最近、ヒト真皮の線維芽細胞でのコラーゲン合成とMMP発現の調節において、FoxO1aの発現およびFoxO1aの役割に紫外線が引き起こす変化の影響を研究している。

It should be emphasized that primarily the dermal compartment with its fibroblasts and not the keratinocytes and sebocytes is the primary target of tissue destruction and remodeling in acne.
にきびでは、角化細胞と皮脂細胞ではなく、主に真皮の線維芽細胞の存在する区画が組織の破壊と再形成のターゲットの中心であるということは重要視すべきである。

Interestingly, in UVA- or UVB-irradiated fibroblasts the expression of FoxO1a mRNA decreased significantly.
紫外線のUVAもしくはUVBを照射された線維芽細胞において、FoxO1aのmRNA発現が著しく減少したことは興味深い。

The expression of type I collagen also decreased.
タイプIコラーゲンの発現もまた減少した。

On the other hand, MMP-1 and MMP-2 mRNA levels increased.
一方で、MMP-1とMMP-2のmRNAレベルは上昇した。

FoxO1a small interfering RNA transfection induced the downregulation of FoxO1a expression, it also induced a decrease in type 1 collagen expression, and it increased MMP-1 and MMP-2 expression.
FoxO1aの低分子干渉RNAの移入はFoxO1a発現の抑制を引き起こし、タイプ1コラーゲンの発現も減少させた。
MMP-1とMMP-2の発現は増加した。

In contrast, the addition of FoxO1a-peptide induced an increase in type 1 collagen expression and decreased in MMP-1 and MMP-2 expression.140
対照的に、FoxO1aペプチドはタイプ1コラーゲン発現を増加させ、MMP-1とMMP-2の発現は減少した。

Therefore it was concluded that FoxO1a plays a substantial role in skin photoaging, and control of FoxO1a may be a novel approach to prevent the collagen deficiency observed in photoaged skin.
ゆえに、FoxO1aは肌の光老化において基本的な役割を果たしており、FoxO1aの制御は光老化した肌におけるコラーゲンの欠乏を予防する新しいアプローチになる可能性があると結論づけられた。

This is exactly the rationale of topical ATRA-treatment for aged, UV-damaged skin: to increase collagen synthesis and to reduce the activity of matrix degrading MMPs.141,142
これはまさに、老化して紫外線によりダメージを受けた肌へ局所的にATRAを投与する論理的根拠である。
ATRAは、コラーゲン合成を増加させ、マトリックスを分解するMMPの活性を減少させる。






There is even more evidence for the regulatory role of FoxOs in MMP expression.
FoxOがMMP発現を調節するという、さらに多くのエビデンスが存在する。

In endothelial cells certain vascular endothelial growth factor (VEGF)-responsive genes require FoxO1 activity for optimal expression like MMP-10.143
上皮細胞において、MMP-10のように血管内皮細胞成長因子 (VEGF) に応答するいくつかの遺伝子は、その適切な発現のためにFoxO1活性を必要とする。

※VEGF-responsive genes require FoxO1 activity: 143では、VEGFシグナルによるClass II遺伝子 (BMP2、CIT-ED2、DAF (CD55)、VCAM-1、MnSOD、ESM-1、RING1 and YY1-binding protein、MMP-10) の発現は次のように起きるとしている。

「VEGFシグナルによりリン酸化されたFoxOはいったん核外へ出るが、約1時間後に核内へ戻る。この往還の過程で、VEGFシグナルにより活性化された転写因子 (NF-κBまたはNFAT) とFoxOが空間的、時間的に相互作用することがVEGFによるクラスII遺伝子の発現には重要で、実際VEGFによるクラスII遺伝子発現のピークは2時間後に始まり4時間後までである。」



Furthermore, resveratrol, a PI3K inhibitor, can enhance the apoptosis-inducing potential of TRAIL by activating FoxO3a and its target genes associated with an inhibition of MMP-2 and MMP-9 expression.144
さらに、PI3Kの阻害剤であるレスベラトロールは、FoxO3aとその標的遺伝子を活性化することにより、アポトーシスを引き起こすTRAILの能力を高めることができる (FoxO3aの標的遺伝子はMMP-2とMMP-9の発現の阻害に関与する)。

※resveratrol can enhance: 144参照。
レスベラトロールはTRAILの治療的な能力を高める。レスベラトロールはTRAILの受容体であるDR4およびDR5を誘導する。細胞周期阻害因子のp27を誘導、Baxを促進、Bcl-2を阻害、転移 (MMP2とMMP7) と血管新生 (VEGFとVEGF-R2) を阻害する。
TRAIL、レスベラトロール、またはレスベラトロールとTRAILの組み合わせは、マウスでMMP-2とMMP-9を阻害した。
レスベラトロールはFoxO3aを活性化し、結果としてBim、TRAIL、p27、サイクリンD1を調節、MMP-2とMMP-9の発現の阻害に関与する。レスベラトロールはCOX-1およびCOX-2も阻害する。



※つまり、
 イソトレチノイン → FoxOs ─┤ proMMP-2, proMMP-9
 レスベラトロール → FoxO3a ─┤ MMP-2, MMP-9



Astrocyte-elevated gene-1 (AEG-1) has been reported to be upregulated in several malignant cells and plays a critical role in Ha-ras-mediated oncogenesis through the PI3K/Akt signaling pathway.
アストロサイト上昇遺伝子-1 (AEG-1) は、いくつかの悪性腫瘍で発現が上昇していることが報告されており、PI3K/Aktシグナル経路によるHa-rasを介した腫瘍発生において重要な役割を演じている。

※astrocyte: 星状膠細胞。神経細胞と血管の間に介在して物質交換に関わると推測されている

AEG-1: HIF-1aによる血管新生に関与し、乳癌の40パーセントで過剰発現している。AEG-1は癌遺伝子でもあるLSF/TFCP2を誘導することにより、MMP-9の転写を促進するとされる

Ha-ras: C末端のイソプレニル基により膜に結合するRasファミリーのGTPaseタンパク質で、c-RafやPI3Kのような受容体からのシグナルを伝達する。GTPが結合することでスイッチがONになり、GDPに分解することでOFFになる

Interestingly, AEG-1 knockdown induced cell apoptosis through upregulation of FoxO3a activity.
興味深いことに、AEG-1をノックダウンするとFoxO3a活性が促進され、細胞のアポトーシスを引き起こした。

This alteration of FoxO3a activity was dependent on reduction of Akt activity in LNCaP and PC-3 cells.
LNCaPおよびPC-3細胞において、このようなFoxO3a活性の促進は、Akt活性の減少に依存した。

LNCaP: 前立腺癌の細胞株。アンドロゲンに応答する

PC-3: 前立腺癌の細胞株。アンドロゲンに応答しない。GC、EGF、FGFにも応答しない

AEG-1 knockdown was associated with increased levels of FoxO3a and attenuated the expression of MMP-9.145
AEG-1のノックダウンは、FoxO3aの濃度上昇およびMMP-9の発現減少と相関した。



In vascular smooth muscle cells, the C-terminal transactivation domain of FoxO4 is required for FoxO4-activated MMP-9 transcription.
血管平滑筋細胞において、FoxO4のC末端トランス活性化ドメインは、FoxO4により活性化されるMMP-9の転写に必要である。

FoxO4 activates transcription of the MMP-9 gene in response to tumor necrosis factor-α (TNFα) signaling.146
FoxO4は腫瘍壊死因子-α (TNF-α) シグナルに応答して、MMP-9遺伝子の転写を活性化させる。

FoxO4 activates the MMP-9 promoter by binding to the transcription factor Sp1, whereas FoxO1 failed to activate the MMP-9 promoter.146
FoxO4は転写因子Sp1に結合することによりMMP-9プロモーターを活性化するが、一方でFoxO1はMMP-9プロモーターを活性化できなかった。



These data show that distinct FoxO isoforms are able to regulate or coregulate MMP promoters thus linking MMP activity to FoxO signaling.
これらのデータが示すのは、FoxOの異なるアイソフォームはMMPプロモーターを調節または共調節することが可能であり、そうしてMMP活性をFoxOシグナルへとつなぐということだ。

※isoform: アミノ酸配列は一部異なるが、同じ生理活性を示すために同一名称をもつタンパク質群。iso- 「同じ」

Together, there is an overlap in the inhibitory acitivity of FoxO1 and FoxO3a and isotretinoin, respectively, regulating the expression of MMP-1, MMP-2 and MMP-3.
合わせて考えると、FoxO1とFoxO3aおよびイソトレチノインの阻害作用においてそれぞれ重複があり、MMP-1、MMP-2、MMP-3の発現を調節する。

In conclusion, isotretinoin's suppressive effect on MMP expression can be well explained by isotretinoin-induced upregulation of FoxO1 and FoxO3a modifying MMP promoter activity.
結論として、イソトレチノインのMMP発現に対する抑制的な作用は、イソトレチノインに誘導されるFoxO1およびFoxO3aの発現促進がMMPプロモーター活性を調整することによって十分に説明できるだろう。
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by travelair4000ext | 2013-07-18 10:52 | 翻訳  

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