にきびが必ず治る薬32

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3219165/#__sec31title

Figure 7.





Isotretinoin's effect on the CNS is mediated by FoxO1 upregulation.
イソトレチノインのCNSに対する影響は、FoxO1の促進によって仲介される。

In the hypothalamus FoxO1 inhibits neurogenesis associated with the risk of mood changes.
視床下部においてFoxO1は神経発生を阻害し、それは感情変動のリスクと関連する。

FoxO1 suppresses the expression of proopiomelanocortin (POMC) and carboxypeptidase E (Cpe).
FoxO1はプロオピオメラノコルチン (POMC) ならびにカルボキシペプチダーゼE (Cpe) の発現を抑制する。

This results in reduced formation of α-melanocyte stimulating hormone (α-MSH) and general suppression of the hypothalamic-pituitary-axis (HPA) with decreased pituitary hormone secretion.
この抑制は結果として、α-メラニン細胞刺激ホルモン (α-MSH) 形成を減少させ、視床下部-下垂体-軸 (HPA) を全体的に抑制して下垂体ホルモン分泌を減少させる。







Antidepressant treatment seems to lead to an increase in neurogenesis, which is chronologically seen during the same period as the clinical improvement.241
抗うつ薬の投与は、神経発生の増加につながるようだ。
それは同じ期間中には経時的な臨床的改善として見られる。

Severe acne and acneiform eruptions have been observed with high doses of tricyclic antidepressants and lithium therapy.
三環系抗うつ薬とリチウムによる高用量の治療では、重症にきびと、ざ瘡様発疹が観察されている。

acneiform eruption: ざ瘡様発疹。薬剤の投与後に、ざ瘡に似たような丘疹や膿疱が広範囲に生じる病変

※tricyclic antidepressant: 三環系抗うつ薬。三環系構造をもつ抗うつ薬。セロトニンやカテコールアミンの再取り込みを抑制することで作用すると考えられている

※lithium: リチウム。リチウム化合物は抗躁薬として使われる

In brain of mice, lithium significantly decreased FoxO3a levels.255
マウスの脳では、リチウムはFoxO3a濃度を著しく低下させる。

As already mentioned, FoxO3a activates the promoter of FoxO1 and is an important inducer of FoxO1 gene expression.11
既に述べたように、FoxO3aはFoxO1のプロモーターを活性化させ、FoxO1の遺伝子発現を誘導する重要な因子である。

The acneigenic effect of lithium therapy may be related to a lithium-induced nuclear deficiency of FoxO1 by suppression of the FoxO1 promoter.
リチウムの治療でにきびができやすくなる影響は、リチウムが引き起こす核内のFoxO1欠乏が関連する可能性があり、それはFoxO1プロモーターの抑制による。



In mice, elevated serotonergic activity increased Akt-mediated phosphorylation of FoxO1 and FoxO3a in various brain regions resulting in nuclear deficiency of FoxO1 and FoxO3a.256
マウスでは、セロトニン放出の上昇は様々な脳の領域内でAktによるFoxO1とFoxO3aのリン酸化を増加させ、結果として核内のFoxO1とFoxO3aは欠乏した。

※serotonergic: セロトニンを含む、セロトニン作動性の、セロトニンによって活性化される。-ergic 「によって活性化される、の活動を示す、の活動を促す、を放出する、に感受性のある」

※serotonin: セロトニン。5-ヒドロキシトリプタミン (5-HT) の一般名。摂取したトリプトファンの2パーセントがセロトニンとして合成される。腸クロム親和細胞、血小板、視床下部、基底神経節などに存在する

FoxOs in brain of rodents are intensely involved in the regulation of behavioral manifestation.256
げっ歯類の「行動的発現」を調節する要素として、脳内のFoxOは強く関与する。

※rodent: げっ歯類。ハツカネズミ、リス、ビーバーなど

※behavioral manifestation: 行動的発現。精神障害や脳障害が行動として現れるもの

Upregulated serotonin levels by antidepressants reduce nuclear concentrations of FoxO1 and FoxO3 in neuronal cells.
抗うつ剤によるセロトニン濃度の上昇は、神経細胞核内のFoxO1とFoxO3の濃度を減少させる。

FoxO1-deficient mice displayed reduced anxiety, whereas FoxO3a-deficient mice presented with a significant anti-depressant-like behavior.256
FoxO1を欠損するマウスは不安の減少を示したが、FoxO3a欠損マウスは著しく抗うつ的な振る舞いを見せた。

※anti-depressant: 抗うつ剤の、抗うつ性の、抗うつ作用の

Thus, elevated nuclear content of FoxO1 and FoxO3a by isotretinoin treatment in the human hippocampus and hypothalamic areas of the brain may explain depression and mood changes observed with isotretinoin therapy in some susceptible individuals.241
このように、イソトレチノイン治療によって海馬と視床下部の脳領域において核内のFoxO1とFoxO3aの量が増えることは、イソトレチノインでの治療中に感受性のあるいくらかの人々に見られるうつ病と感情的変動の説明になる可能性がある。



As FoxO1 has been shown to be intimately involved in the regulation of brain metabolisms and brain ROS homeostasis, as well as to suppress the transcription of POMC gene, it is conceivable that isotretinoin exerts effects on the hypothalamic-pituitary-adrenal axis (HPA).251,252
FoxO1は脳の代謝調節ならびに活性酸素種ホメオスタシスに深く関与することが示されており、加えてPOMC遺伝子の転写も抑制するので、イソトレチノインは「視床下部-下垂体-副腎-軸 (HPA)」に対して効果を発揮すると考えられる。

Moreover, isotretinoin-induced apoptotic effects on hypothalamic cells may have downstream regulatory effects on the pituitary.
さらに、イソトレチノインが視床下部細胞に対して引き起こすアポトーシス効果は、その下流である下垂体に対して調節的に影響する可能性がある。

Thus, a decrease in α-MSH and adrenocorticotropic hormone (ACTH) and other pituitary hormones may be expected during isotretinoin treatment.
このように、イソトレチノインの治療中はα-MSH、副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) 、そして他の下垂体ホルモンの減少が予想される。

Intriguingly, Karadag et al. recently demonstrated that 3 months of isotretinoin treatment in 47 acne patients reduced free triiodothyronine (T3), thyroid-stimulating hormone (TSH), thyroid-stimulating hormone receptor antibody levels, luteinizing hormone, prolactin and total testosterone, morning cortisol and ACTH.257
興味深いことに、Karadagらが47人のにきび患者を3ヶ月間イソトレチノインで治療したところ、遊離のトリヨードサイロニン (T3)、甲状腺刺激ホルモン (TSH)、抗甲状腺刺激ホルモン受容体抗体の濃度、黄体化ホルモン (LH)、プロラクチン (PRL)、総テストステロン、そして朝のコルチゾールならびにACTHが減少したことを最近証明した。

※triiodothyronine (T3): トリヨードサイロニン。ヨード3分子を含む甲状腺ホルモンの一つで、アミノ酸の一種でもある。サイロキシン (T4) から脱ヨードにより産生され、作用はサイロキシンの4倍

※thyroid-stimulating hormone (TSH): 甲状腺刺激ホルモン。下垂体前葉から分泌される糖タンパク質ホルモン。TSHはα鎖とβ鎖からなり、α鎖は黄体化ホルモン/ヒト絨毛性ゴナドトロピン (LH/hCG)、卵胞刺激ホルモン (FSH) と共通

※luteinizing hormone (LH): 黄体化ホルモン。下垂体前葉から分泌される糖タンパク質ホルモン。LHはα鎖とβ鎖からなり、α鎖はFSH、TSHと共通。視床下部の性腺刺激ホルモン放出ホルモン (GnRH) によって90分間隔で分泌調節を受ける

※prolactin (PRL): プロラクチン。下垂体前葉から分泌されるホルモン。視床下部のドパミンによって抑制を受けているが、TSHによって分泌が促進される。乳汁の産生と分泌を促進する

※testosterone: テストステロン。男性では主に精巣、女性では卵巣や副腎などから産生される強力な男性ホルモンで、蛋白同化作用により骨格筋を発達させる。活性型の5α-ジヒドロテストステロンに変換されることで男性内外生殖器を分化、発達させる

※cortisol: コルチゾール。hydrocortisone (ヒドロコルチゾン) とも。下垂体前葉から分泌される副腎皮質刺激ホルモン (ACTH) によって、副腎皮質から分泌されるホルモン



In accordance with isotretinoin, central hypothyroidism is a well known adverse effect of the synthetic RXR-selective retinoid bexarotene, approved for the treatment of cutaneous T-cell lymphoma (CTCL).258-260
皮膚T細胞リンパ腫の治療に認可されているベキサロテンはRXR選択的な合成レチノイドであるが、よく知られる副作用は中枢性の甲状腺機能低下症であり、これはイソトレチノインと一致している。

※cutaneous T-cell lymphoma (CTCL): 皮膚T細胞リンパ腫。末梢性T細胞由来のCD4+ヘルパーT細胞等が、主に真皮で浸潤増殖するようになった悪性リンパ腫

※hypothyroidism: 甲状腺機能低下症。甲状腺ホルモンの合成、分泌が低下した状態。甲状腺が原因の場合は原発性、下垂体TSHの低下は二次性、視床下部TRHの低下を三次性とする。
成人型甲状腺機能低下症は、皮膚や粘膜に固い浮腫を生じることから粘液水腫とも呼び、基礎代謝が低下、体重は増加し、さらに毛髪の脱落をみることが多く、心臓は肥大傾向を示し、意識レベルや記憶力が低下する

Bexarotene was found to cause severe central hypothyroidism with high frequency, associated with marked reductions in serum concentrations of thyroid-stimulating hormone (TSH) and thyroxine.259
ベキサロテンは重度の中枢性甲状腺機能低下症を高頻度で引き起こすことがわかっており、それは血清中の甲状腺刺激ホルモン (TSH) ならびにサイロキシン (T4) 濃度の著しい低下と相関する。

Bexarotene-induced apoptosis of CTCL cells has been hypothesiszed to be the major mode of action in CTCL.261
ベキサロテンが引き起こすCTCL (皮膚T細胞リンパ腫) のアポトーシスが、CTCLにおける主な作用機序であるという仮説が立てられている。

Thus, isotretinoin- and bexarotene- mediated effects on secretory cells of the HPA-axis may share a common proapototic mechanism of action.
このように、イソトレチノインならびにベキサロテンにより仲介されるHPA軸の分泌細胞に対する影響は、共通のアポトーシス促進的な作用メカニズムを共有している可能性がある。



It is thus tempting to speculate that isotretinoin suppresses the HPA-axis.
以上のように、イソトレチノインがHPA軸を抑制すると推測することは魅力的なのである。

In this regard, recent insights into FoxOs role as controlling system of food intake and the regulation of the circadian clock are further arguments for FoxOs important contribution in CNS homeostasis, regulation of the circadian rhythm and pituitary hormone secretion (Fig. 7).252,262
このことに関して、さらに次のようなことが言える。
最近、FoxOが摂食の制御ならびに概日リズム調節の制御システムとして重要な役割を果たしていることが明らかになっている。
そのような知見は、FoxOが中枢神経系のホメオスタシスや概日リズムの調節、そして下垂体ホルモン分泌において重要な貢献をしているという主張を、さらに支持するものである (Fig. 7)。

※circadian clock: 概日時計。複数のタンパク質により一定周期のリズム (rhythm) を生み出し、周囲の環境と生体機能との調和を図る仕組み。ほ乳類は視床下部の視交叉上核において概日時計が局在する

※argument: 議論、主張、賛成論、反対論
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by travelair4000ext | 2013-09-02 11:31 | 翻訳  

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