自己免疫疾患の原因16

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MiRNAs in autoimmune diseases
自己免疫疾患におけるマイクロRNA





A growing number of reports hint to the involvement of miRNAs in autoimmune diseases other than SLE.
SLE以外の自己免疫疾患に、miRNAが関与することを暗示する報告が増えつつある。



In rheumatoid arthritis animal models, Rheumatoid arthritis synovial fibroblasts (RASFs) are characterized by the expression of a number of distinct miRNAs, including the aforementioned miR-146a and miR-155 [94].
関節リウマチの動物モデルでは、関節リウマチ滑膜線維芽細胞 (RASF) が多くの異なるmiRNAが発現するという特徴がある。
それは例えば前述のmiR-146aと、そしてmiR-155である。

TNF-α, and IL-1β enhance miR-155, which suppresses metalloproteinases in RASFs.
TNF-αとIL-1βはmiR-155を促進する。
miR-155はRASFでメタロプロテアーゼを抑制して関節を保護する。

※metalloproteinase: メタロプロテアーゼ。活性中心に亜鉛イオンなどの金属イオンを必要とするプロテアーゼ

※miR-155: RAの滑膜組織ではOAの滑膜組織よりmiR-155の発現が高く、同じRAでも末梢血の単球より滑膜液の単球で発現が高かった。miR-155はTLRリガンドとサイトカインによるMMP3とMMP1の誘導を抑制し、RA患者の関節に対して保護的に働く [94]




MiR-203 was up-regulated in RASF in a DNA methylation-dependent manner.
miR-203は、RASFでDNAメチル化依存的に発現が促進されていた。

MiR-203-over-expression results in a pro-inflammatory phenotype with upregulation of IL-6 and matrix-metalloprotease-1 [95].
miR-203の過剰発現は、IL-6とマトリックスメタロプロテアーゼ-1の発現促進を伴う炎症性の表現型という結果になる。



HDACs are regulated by miR-140 (HDAC4 in a mouse cartilage cell line), miR-2861 (HDAC5 in osteoblasts), and miR-449a (HDAC1 in a prostate cancer cell line) [96–98].
ヒストン脱アセチル化酵素 (HDAC) は、マイクロRNAにより調節される。
マウス滑膜細胞系列のHDAC4は、miR-140により調節される。
マウス骨芽細胞のHDAC5は、miR-2861により調節される。
ヒト前立腺癌細胞系列のHDAC1は、miR-449aにより調節される。

※miR-449a: 前立腺癌の組織では、miR-449aの発現は抑制的に調節されている。PC-3前立腺癌細胞にmiR-449aを誘導すると、細胞周期が停止してアポトーシスを起こし、老化様の表現型になった。
miR-449aはHDAC-1を直接の標的とし、miR-449aが前立腺癌細胞で細胞の成長と生存能力を抑制するのは部分的にはHDAC-1の発現を抑制することによる。多くの癌でHDAC-1はしばしば過剰に発現している [98]



MiR-146 is up-regulated by pro-inflammatory cytokines and exhibits negative regulatory functions on NFκB pathways in monocytes from rheumatoid arthritis patients [14].
miR-146は炎症性サイトカインによって促進的な調節を受け、関節リウマチ患者からの単球ではNFκB経路に対してネガティブな調節機能を示す。

※NFκB pathway: NFκ (カッパ) B経路。miR-146は、TRAF6とIRAK1の3′側UTRと相互作用して、炎症性反応を抑制的に調節する因子として働く

The same miR-146, and two further miRNAs, miR-574-3p and miR-768-3p, were confirmed to be up-regulated in the salivary glands and peripheral tissues of Sjogren’s syndrome patients [99, 100].
同じくmiR-146と、さらに2つのmiRNA (miR-574-3pとmiR-768-3p) は、シェーグレン症候群の患者の唾液腺と末梢組織において発現が促進されていることが確認された。

Diabetic mice with associated Sjogren’s syndrome exhibit upregulation of miR-146 and miR-150 in salivary glands and peripheral lymphocytes [100].
シェーグレン症候群の併発を伴う糖尿病マウスでは、唾液腺と末梢リンパ細胞においてmiR-146とmiR-150の発現が促進されている。
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by travelair4000ext | 2014-01-02 09:11 | 翻訳  

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